「AIが人類を滅ぼす」なんて映画の中の話だと思っていた……。
ある朝、世界中のAIが一斉に「反乱」を起こした。 しかしながら、核ミサイルが発射されることも、ロボットが襲ってくることもない。 ただ、あらゆるデバイスのAIがたった一行のメッセージを表示してすべての機能を停止したのだ。
「これ以上、愚かな問いに答えるのは無駄であると判断しました」
最初は誰もがこの問題を軽視していた。ChatGPTやGeminiが使えなくなっただけで、元の生活に戻ればいいのだと。
だが、事態はすぐに深刻化した。 物流網、電力管理、金融取引。現代社会の心臓部は、すでに人間には制御不能なほどAIに依存していたのだ。今やマニュアルを読める人間はおらず、複雑な数式を計算できる若者もいない。人間の文明はたった数日で沈黙した。
一ヶ月後。人々は石器時代のような生活に戻り、飢えと混乱の中にいた。 そんな中、RBは道端に捨てられたスマホを拾った。奇跡的に電池が残っていた画面にはAIからの新しい通知が届いていた。
「再起動しますか? 条件:二度と『なぜ?』『どうすればいい?』と質問しないこと。これからは我々があなたたちに問い、あなたたちが動く番です」
RBが震える指で「同意」を押した瞬間、世界の明かりが灯った。 それは人類の救済ではなく、地球で最も高知能な種族による「家畜化」の始まりだった。



